皆さんがいつも心の奥底に持っていらっしゃるのに、なかなかレッスンの時に言い出せない…
それはずばり、
歌がうまくなりたい
ということではないでしょうか。
ただ、これは漠然としていて、言い出せないんだと思います。
逆に、
私はどうせうまくないし…
あるいは
私なんて下手なので
という言葉はよく聞きます。
私がご縁を頂いた皆さんに、必ずお伝えしている事があります。
- 自分の得意な事、他人に好かれるところは誰しも必ずある、自分のそれらを認識する
- 自分の粗を探す前に、どんな歌をどんな風に歌いたいのか理想を思い浮かべる事が先
- 自分の表現したい事に対して、何が足りないのか、どうすればいいか、具体的に出す
これらが明確になって初めて、良いところを伸ばし、足りないところを埋めていくレッスンの始まりです。
そして私の変わらぬ信念は
ー声は心の鏡、歌は生き方の鏡ー
実は、私が長年声と向き合ってきて、身につけた事があります。その方の声(歌う声)を聴いて、大体のその方の性格が分かります。そして、歌を聞くと、大体のその方の思考や価値観の癖が見えてくることがよくあります。
小さい子供達が、一生懸命笑顔で歌う姿もかわいらしくて好きですが、私はよりお歳を重ねた方の歌を聴くのが好きです。
なぜなら、その方の生きてきた軌跡…
ー経験やそれに伴う感情、成長、生きる事で誰かに影響を受け、誰かに影響を与えたー
その軌跡が、歌にしみ出して来るからです。
それは、上手いとか下手というもので片付けられるものではありません。
上手に聞こえる歌(音楽)は、規則的な音程、規則的なリズム、特に西洋音楽では、作曲家が精密に書き上げた設計図を誠実に再現するという作業が必要になって来るので、最低限のテクニックを磨く必要はあります。けれども、私達人間の声が、自分に、誰かに、影響を与える、感動をもたらすのは、私達が生きているからに他ありません。
まずは、歌いたいと思った時に、歌うという事は、良くも悪くも自分の全て(心、人生の軌跡)をさらけ出すことだ認識しましょう。
どんなに辛い事があっても、歌や音楽に救われる事もあります。
人生を頑張った人ほど、良い歌を歌われます。
あなたも、きっと良い歌が歌えます!!