Yさんの場合
小学校教員を退職され、現在は複数の合唱団に所属しているYさん。
実は、草笛の名手でもあり、他に、老人ホームや、デイサービスセンターなどで、利用者の方が懐かしい歌を歌う際の、リーダーもされています。
合唱団では、宗教曲などを年一回オーケストラと共演されますが、主に、日本の歌を草笛で吹いたり、リーダーとして歌われる際に、自信を持って良い声で歌いたいと希望されて教室に通われることになりました。
最初は、「声量がない、声が小さい」という悩みをお持ちでした。
声量がない原因は、実は一つではなく、複合的な要因であったり、人によって違うこともあります。
私は、大きく4つあると思っています。
1、声帯を充分なスピード(圧力)で息が通過していない
2、声帯が閉じていない
3、息が口の中にダダ漏れしている
4、声は出ているが、響いていない
詳しくは
みんなのお悩み–声量がない–を参照ください。
声を聴かせて頂いた後、
「風船をふくらませる事は出来ますか?」
とお尋ねしたところ、
「それがね、先生、私、膨らませる事ができないんですよ」
とのお答えが。
Yさんの場合の原因は、「声帯を通る呼気圧が低い」事だと直感しました。
解決方法は、腹式呼吸を身につけて頂き、腹筋を使って、横隔膜を一気に引き上げ、
十分な圧力のある呼気を流すことです。
Y様は、腹式呼吸を重点的に、レッスンさせて頂きました。
元々美しい高音をお持ちでしたので、現在はその高音とともに素敵な歌を沢山披露されています。